受益者から意思を持った投資家へ ― 2012年10月18日
昨日は社会的責任投資フォーラム(SIF-Japan)さん主催の勉強会でお話させていただきました。
「個人投資家が金融商品やSRIに期待すること」
日時:2012年10月17日 19:00〜21:00
場所:JICA地球ひろば
あいにくの雨模様の中、46名もの方に参加いただきました。
ありがとうございました!
最初にこの勉強会を企画された「投資を楽しむ♪」の吉田さんのお話。
投資信託の本質を忘れた金融機関
個人にとって資産形成の選択肢は
・インデックスファンドへのコツコツ投資
・会計や経済の知識があれば個別株投資
以前はこれ以上話すことがなかったが変化の兆しが・・・
金融商品にも共感を
本当の投資信託、本当のSRIはこれから始まる
吉田さんのお話をうけて自分が鎌倉投信の受益者総会の報告をさせていただきました。
当日のスライドはこちらです。(SRIファンドのポートフォリオ紹介だけ少し修正しています)
ソーシャルビジネスによく見られる共感による巻き込みというのを意識してお話させていただきました。
また、実際にトビムシの子会社ワリバシカンパニーで作っている間伐材割り箸を参加者に配布することで実際にモノも手にとって感じてもらうことを意識してみました。(ちなみにあの割り箸は昨年モデルのもので、今年はもっと質のいいのが出来てます)
続いてrennyさんが「新しい」投信文化のキーワードという事でコラボ投資について話されました。
若い世代でも毎月分配型を購入する人が多くいるのは
「手っ取り早くリターンが欲しい」「成功モデルを知らない」「株式投資への不信」があるのでは?
「未来への投資」を運用会社と投資家が一緒にマジメに信じてみること。それが「コラボ投資」
勉強会の後半は1時間たっぷりと質疑応答コーナー。
参加者アンケートの感想を見せていただきましたが、質疑応答のコーナーの満足度が高かったのが嬉しかったです。
自分も他人の講演を聞いていて一番面白いと思うのが質疑応答なので。
アンケートでもほとんどの方から良かったと評価していただき、このような場で話すのは初めてだったのですが良かったです。
(うちの奥さんにも言われましたが吉田さんの名司会によるものが大きかったと思います)
【この勉強会で私が伝えたかったこと】
投資信託の場合、登場人物は「受益者(投資家)」「販売者(販売会社)」「委託者(運用会社)」「受託者(受託銀行)」。
投資家は受益者と呼ばれてお金を運用会社にあずけて任せて結果だけ受け取る受動的(パッシブ)な存在とされているけれども、もっと積極的に投資家として存在感を出してもいいんじゃないか?という事。
受益ではなく、自分が運用を委託しているんだという姿勢。
何に投資したいのか意思を持った投資家であろうという事。
その観点で言うと、昨年の受益者総会でアニコムHDの小森社長が「ケガや病気が起きてからお金を払えばいいパッシブなものから、ケガや病気を避けるためのアクティブな保険への転換を目指す」と話されていましたが、投資信託においても運用会社から投資家へアクティブなアプローチがあってもいいと思うんです。
通常運用会社や販売会社は投資家(受益者)に対してあまり積極的に情報開示していないけれども、鎌倉投信の場合は逆になんとか知って欲しい。投資先ですらない会社ですらいい会社は知ってほしいという他の運用会社とは真逆な姿勢が面白いと思っています。
そうする事で単に「どの投資信託が儲かりそうか?」というだけではない、「自分は何に投資したいのか」という意思を持った投資家が集まりやすいのではないかと思います。
他にはさわかみ投信の澤上さんの「かっこいいお金の使い方をしよう」という言葉や竹田和平さんの「旦那道」、ウォーレン・バフェットさんのお金の使い方などが自分の投資観を単純にお金を増やすだけのものから方向転換するキッカケという事もお話させていただきました。
【私の反省点】
やっぱり時間をオーバーした
SRIのNPOの勉強会だったのでもう少しSRIについて踏み込んでも良かったのかも
またお声がけいただくような機会があれば、違ったテーマでも話してみたいと思います。
【自分のコマで紹介したぜひ見て欲しいサイト】
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【参加された方のセミナーレポート】
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