カンボジア4と矢部園伊達茶ファンドに投資しました2013年02月17日

ミュージックセキュリティーズが募集しているマイクロファンド カンボジア4第二次募集 と 矢部園伊達茶ファンド に投資しました。

カンボジア4というのはカンボジアにあるマイクロファイナンス機関サミックに投資するファンドです。
1口3万円から投資することができ、投資したお金はサミックで貧困層への融資の原資として3年間使われます。3年後、サミックの業績に応じて投資家に分配される仕組みです。

日本から途上国のマイクロファイナンス機関に投資するマイクロファイナンスファンドは日本では2009年に初めて誕生し、ミュージックセキュリティーズのファンドは先日1億円を超えました。
(大和証券でもマイクロファイナンスファンドを取り扱っていますがミュージックセキュリティーズのファンドの場合はできるだけ中小規模のマイクロファイナンス機関に資金を入れることを目指している点が特徴です)
このマイクロファイナンスファンドという仕組みはNHKのほっと@アジアという番組でも日本でできる途上国支援という事で紹介されました。

動画

カンボジア4はカンボジアリエル建てでの投資になり、為替リスクは日本の投資家側が負うことになっています。こうすることで中小規模のマイクロファイナンス機関に為替リスクの無い資金を提供する仕組みです。日本の投資家からするとマイクロファイナンスに投資した利益が為替で吹っ飛ぶ可能性もあるのですが、途上国支援を寄付ではなく投資という形で実際に使い途がわかるという点が特徴だと思います。

また、マイクロビジネスアワードというマイクロファイナンスの借り手の方たちの中から優れたビジネスをした人を表彰するアワードへの協賛金も1人500円出すことになるのですが、昨年末に実際に2位になった方が日本に来られて話をしていましたが現地でもこのアワードは是非続けて欲しいという事をおっしゃられていました。(→ こちら

矢部園伊達茶ファンドは東日本大震災で被災した塩釜市にあるお茶屋さん(矢部園)の復興を支援するファンドです。こちらは半分が応援金という形での寄付、残りの半分が投資という形になり矢部園さんの売上に応じてお金が戻ってきます。とはいえ、半分が寄付になっていますので寄付金を含めて全額が戻ってくるほどのリターンは望めません。あくまでも復興を応援する仕組みです。

被災地応援ファンドでこれまでに出資した会社の方のお話を聞くと、数多くの出資者の方が見守ってくれているというのも大きな励みになるそうです。また、ファンドのお金が入るとその分は資本金として扱われる制度の導入により債務超過を脱して銀行などからの融資も受けやすくなるというメリットもあります。

矢部園さんでは被災した商店街の中でもいち早く仮設ではなく本設の店舗を復活させ、地域の再生にも取り組まれています。

こちらのファンドは1口10,500円(うち500円が手数料)から投資できます。
投資家特典としては出資口数に応じて矢部園さんのお茶パックやペットボトルのお茶がもらえます。
もうじき東日本大震災から2年がたちますが、被災地ではまだまだ中小企業が立ち直るための温かい支援の手を待ち望んでいます。

コメント

_ 読者 ― 2013年02月21日 00:18

私はカンボジア1(第二期)に数口加入中です。去年の12月、3年目の満期でしたが据置き期間が半年あり6月に解約になるはずです。米㌦建で加入時は確か86円程度ですから90円を超えるレベルなら為替益も享受できそうです。カンボジア・リエルも若干ドルに対して切り上っているので借り手のMFも為替益が出るハッピーな状況でしょう。構造的には、米㌦の為替レート次第なので日本もカンボジアも為替リスクを抱えたプロジェクトでした。何回かミーティングに参加したので現地の事情も勉強できるという利息もついていました。

カン-4がカンボジアリエル建てならカンボジア側はリスクはなくなります。投資家だけが最貧国の為替リスクをしょい込むことになります。大和のMFファンドはタイバーツをかませていたと思います、これは投資家の資産を守るという最低限の姿勢からではないでしょうか...

投資家にとっては途上国経済のあやうさを実感できそうですが、このスキームに出資しようか迷っています。

_ m@ ― 2013年02月22日 00:02

>読者さん

カンボジア4からはカンボジアリエル建てに変わりましたが、これは中小規模のMFIに為替リスクを負わせるのを回避するためにあえてそうしていると思います。
それによって日本からの投資家が為替リスクを丸抱えすることになりますので、当然迷ってしまう方も出てくると思いますが自分の場合は元々半ば寄付のような感覚で自分のお金を有効活用して欲しいと思って出資していますのでカンボジア4にも継続して出資しています。

大和マイクロファイナンスファンドは私も投資していますが、こちらもやはり現地通貨建てでの融資を行なっています。運用報告書のP12にMFI向けローン債権の内訳が書かれています。

大和マイクロファイナンスファンドの場合は投資先の国が分散されていますので元本割れを避けたいのであればこちらの方がいいのかもしれませんね。

どこのMFIでどんな風に自分が投資したお金が使われるのか見たいという事であればミュージックセキュリティーズのファンドがいいと思いますが、今回は為替リスクも大きくなってますので出資についてはよく考えてみてはいかがでしょうか?

_ 読者 ― 2013年02月22日 21:02

社会貢献と投資は分けて考えるべきとの思いが強かったのですが、私の好きな新興国株のリスクと同じじゃないと女房に言われました。大和のファンドは勘違いでようで...出直します。

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