心をつかみ人を動かす説明の技術2013年04月02日

著者の木田知廣さんから献本いただきました。ありがとうございます!
心をつかみ人を動かす説明の技術』 日本実業出版社

私の仕事はITエンジニアなのでシステムトラブルが発生した時などに原因を論理的に導き出す必要があります。でも、その原因をお客様に伝える際に論理的なことをそのまま話したのではお客様には理解していただけません。

技術者は論理的であるべきというのは時々この業界で聞きますが、実は技術者こそ情緒的に説明できないとお客様とのコミュニケーションはうまくいかないものなのです。(もちろん論理的な裏付けがあってこそです)

この本はまさに自分が伝えたいことをロジカルに思考しつつ、情に訴えかける話し方を説明した本です。

この本でも出てきますがコミュニケーションの中心となるのは聞き手です。
何年か前に管理職養成講座に行った時に理解してもらえないのは理解できるように話していないからだという事を聞き、以後はできるだけ理解してもらえるように話すことを意識しています。

結果的に話が冗長になったりもしていたのですが、ロジカルな思考をどのように話し言葉に落としこんでいけば相手の心に訴えかけることができるのかこの本にある方法を実際の仕事の場でも生かしていきたいと思います。

仕事だけではなく、ブログで何か伝えたいという時にも役立つと思いますよ。

いい会社の理念経営塾(3) アチーブメント 青木仁志氏2013年04月04日

3月27日(水)にNPO法人いい会社をふやしましょうが主催する「いい会社の理念経営塾」が開催されました。三回目の今回の講師はアチーブメントの青木仁志社長でした。

いい中小企業をふやそうと人材教育の面で活躍されている方の話は自らも経営者としてこれまで乗り越えてきたことのエッセンスをぎゅっと凝縮したような内容でした。理念経営とは会社にとっての自己啓発に近いのかなとも感じました。社長の器が会社を決めるというのは前回のアイ・ケイ・ケイの金子社長と同じことを仰られてました。金子社長は経営者として実践されている姿を話されて、青木社長は経営者でもあるのですが、人材教育のプロとしての立場から話されていて理念経営というものがだんだん見えてきたように思います。

日 時:2013年3月27日(水) 19:30〜21:00
場 所:JR品川イーストビル20F
主 催:NPO法人 いい会社をふやしましょう(→公式HP
講 師:青木 仁志氏(アチーブメント株式会社 代表取締役社長)

いい会社の理念経営塾
 第一回 未来工業 瀧川克弘氏(講演録
 第二回 アイ・ケイ・ケイ 金子和斗氏(講演録
 第三回 アチーブメント 青木仁志氏(講演録
 第四回 人とホスピタリティ研究所 高野登氏(講演録
 第五回 アニコム損害保険 小森伸昭氏(講演録

よい経営者である前によい人である必要があります。アチーブメントでは創業から約30年で29万人の研修を担当しました。創業時は5名、資本金も500万円からのスタートでした。

「利益は目的ではなく結果である」「人をしあわせにすることが経営の目的、利益は気球の籠のようについてくる」というような事を言っていたら「会社経営の目的は利潤だ。経営学を勉強したことがないからそんな事を言うんだ。」と当時はずいぶんと笑われました。
しかし、今そういっていた人がどん底にいます。何か儲かるものはないか?そういった視点で経営してよい人材を採用してよい人材を育てるという事をしなかったためです。

いい人に選ばれないのはよい経営目的を持っていないからです。
よい経営目的を持っている会社にはいい人が集まってきます。

子供のようにシンプルに考えることが大事です。世の中になくてはならないものに。
会社の大小ではありません。確かに上場企業にはよい人材が集まります。
ただ、採用はよい結婚とはなにか?に似ています。家柄でもなく、お金持ちでもなく二人の価値観が合うか?本質的、客観的、長期的に共に歩めるかどうかが重要です。

イケメンと美女の組み合わせでも離婚してしまっては意味がありません。
恋愛のように採用を良く見せようとするコンサルがいます。例えば会社にカフェを作ったり。しかし、本質で一緒にならない限りよい結婚にはなりません。自分をよく見せるのではなく、正直に見せる必要があります。

アチーブメントでは高輪台にオフィスを構えています。不便な場所で、場所が嫌だという人はエントリーしてきません。これは一つのフィルターです。しかし、今では2万人の学生がエントリーしてくれる会社になりました。これは全て社員とお客様のおかげです。

自分は考え方だけは正しい方向に向けてきました。
著書の中で
 「経営の目的とはその会社に縁ある人を幸せにすることである。」
と書きました。

しかし、赤字は論外です。
もっとも大事なのはお客様のクチコミ。満足したお客様は最高の営業マンになってくれます。
弊社ではBtoFつまりビジネスからファンへと呼び、お客様をファン化する取り組みをしています。
弊社のセミナーを受講する87.5%がお客様のクチコミです。
自分たちの商品そのものにベストの商品、ベストのサービスだという事を語らせています。

中小企業は他と比較してはいけません。イノベーションというものは他と比較してはいけないのです。
最も必要とされる理想を描き、そこに向けて弛まぬ改善を徹底的に行うことです。

いい人材を取りたいとある社長が私に話しかけて来ました。私はその社長に社長が一番求めているものはなんですか?と聞きました。
「お金?」「利潤?」「利益?」「レクサス?」
その答えを聞いて私は社長に答えました。
「社長、社員に問題があるのではなく社長に問題があります。誰も社長のレクサスのために働かないし、いい人材を採用しませんよ。」
誰のために、何のために経営するのかを考えたほうがいい。
それを私たちはセルフカウンセリングと呼んでいます。

私が本当に求めているものはなんですか?
そのために何をしていますか?具体的な施策は?
それは本当に効果的ですか?

私はという主語をお客様に置き換えてお客様が何を求めているのか本当にお客様の立場にたって24時間考えるとアイデアも生まれるし、イノベーションも生まれます。

これまで利益の30%は社員に還元してきた。社員全員を経営者として教育をし、全員を経営者として扱っています。人間は一人ひとり自分の人生に責任を持っています。責任がベストのサービスを生み出します。
責任感のない人を生み出してはいけません。そこには依存と甘えが生まれます。
社員の話をよく聞き、一緒に経営をしています。ここが根本から違います。

よい会社にはよい企業文化があり、文化が人を育てます。
そのため、どんどん人に投資をします。
伸びない会社は人をコストと見てキャピタルと見ていません。
コストと見ているから業績がよくないとカットしてしまいます。そこにロイヤリティはありません。

私は100年続く会社のタイプ、理念と利益の統合を目指します。
道と経済を統合することで必ず利益を出し、生きがい、やりがいを社員にもたせます。
精神的な喜びを社員にしっかり還元することが大事です。
そうすると社員は家族の幸せを求めます。

日本で一番たいせつにしたい会社大賞は今年で三回目を迎えました。
よい会社は社会になくてはならない存在です。そして弱者にやさしいという特徴があります。
私は中小企業の経営者の育成に力を入れていますが、それは世の中の99.7%の会社、70%の人は中小企業で働いているからです。
いい会社にしないと大変な老後を迎えてしまいます。上場企業は勝ち抜いたたったの0.3%の存在。
そこにはいい人が集まります。

最近は学生の大企業志向が戻ってきています。そのため中小企業はなかなか採用できなくなっていますが、その前の景気の悪い時にも採用をしていませんでした。
即戦力が欲しいとよく言いますが、人はキャピタル(資本)です。
また、会社の中核となる商品開発や戦略を練る人材は中途採用では出て来ません。
転職する場合は一つの会社で伝説をつくるまでは独立するなと言っています。

人材育成にはしっかりとした下積みの期間が必要です。
10年間は学習の期間。そこで限界突破の回数が多いほど、失敗すればするほど伸びることができます。
よい会社は経験を積ませるキャパシティがあります。これができるという事は先輩が相当稼いでいるということです。そこで、人事戦略が最上位に来るわけです。

黄金率で考えています。望む通りのことをその通りにやるとうまくいきます。
相手の立場にたって考えますが、究極は社会です。
いじめ、差別のない明るい社会を作りたい。
そのためには指導者の育成という予防策が必要です。

地域社会と共存共栄を目指します。
日本の国に対しても感謝の気持ちを持って。日本の国を捨てるキャピタルフライトを選択する会社も多いがみんなが逃げてしまっては日本という国がつぶれてしまいます。
「徳は本なり。なり財は末なり。」
徳に人は集まり、人が稼いで財をなす。

俺が辞めたら困るだろうという人が辞めていくが困らない。
本当に辞めたら困る人というのはそういう事を言わない人。理念の共感者であり、具現者。
本質に生きている人でいつでも社長の代弁をする人。
会社は箱ではありません。教会も建物が教会なのではなく、そこに集まる信者をふくめての教会。
そこには何があるのか?共通の価値観です。

人に求める強さというのは人に協力してもらいながら成功していく知恵です。
鎌田さんには無形の資産があります。人柄だったり考え方だったり。
他にも人を紹介してくれたり、お金ではなく人のために何かしてあげたいというところです。

何のためにクオリティカンパニーをつくる必要があるのか?
社員から見て理想の会社をつくることが自分にとっても経済的に安定するから。
相手を勝たせることが自分が勝つこと。相手を負かしてはいけません。

シンプルに対象となる人の幸せを求めましょう。

◯◯はなにを求めているのか?私は◯◯に奥さんの名前を入れて考えます。

◯◯が本当に求めているものはなにか?
そのために今、何をしているか?
その行動は◯◯の求めているものを手に入れるのに効果的か?
もっとよい方法はないかを考え出し実行してみよう

社長は社員の幸せを望み、社員は自分たちの成長を社長が喜ぶことを知っています。
朝早くから出勤しますが、残業代を稼ぐための行動ではありません。
一日も早くまともになるためです。経営者が邪だと社員も邪になります。

不満足な人間関係を元とするものを無くしたい。
そのためには教育が大事です。そして共感型の採用を行います。
社長が学生の前に始めから出てこないような会社はダメ。

経営の目的がどこにセットアップされているかで施策が変わってきます。
利益は人を幸せにした結果得られる果実である。

人を勝たせていく過程で果実がどんどん増えます。これは木を育てるのに似ています。
クオリティを追求するということ。
逆に言うと人が育つ分しか成長しないためにブレーキを踏む必要があります。
負荷が大きすぎるとひとは辞めてしまいます。
最適目標勾配を超える時は経営者の欲か社会の要求のどちらかが原因です。

社会のニーズがあって成長した後におかしくなるのは自動車のレースでブレーキを踏まずに曲がってしまうのと一緒です。人づくりが組織づくり。それが国づくりにもつながります。

いい企業は採用に対して投資をしています。
成長がキーワード。目的から日々の実践管理に落としこみをしています。ダメな会社はここがありません。

上質の追求。企業は人なり。思考を言語化する。

世の中にいろいろ理屈はあるが、長期的に繁栄している会社は原理原則を大事にしています。
お客様の喜ぶことを日々積み重ねていきます。
毎朝セルフカウンセリングをするのをお薦めします。
真理に従順なのが素直ということ。素直になる努力をしましょう。

後継者を誰にするかというのは難しい問題です。
プライベートカンパニーの場合は創業者の思想が続く可能性がありますが、上場企業の場合は難しい。
そのためにも文化が必要になってきます。

武田信玄の言葉「人は石垣、人は城」

世界にある100年企業4万社の半分は日本にあります。
人を大切にする会社でありたい。

販売再開後もバカ売れの続くJPMザ・ジャパンの資金流出入状況2013年04月05日

3月5日に純資産額1,000億円を超えるという事で販売停止になり、4月1日に販売再開したJPMザ・ジャパン。今年に入って売れ行きが凄いことになっていましたが実際のところファンドへの流出入はどんなものだったのか振り返ってみます。


2月は毎日10億円以上の流入が続き1ヶ月で322億円の流入でした。
ちなみに320億円というのは2012年末の純資産額に相当する額です。

3月に入ると販売停止が近づいたからか駆け込みで買付けが殺到し、3月4日には60億円、最後の買付け日となった3月6日には73億円も流入しています。

販売停止となると一転、毎日数億円ずつ解約が続きました。
皆さんちょっとずつ利益確定売りをしていたようです。
この期間で約70億円の流出となりました。

で、問題の4月2日です。上限が2,000億円に拡大したJPMザ・ジャパンの二度目の船出の日は1日で139億円の純流入です。続く3日も83億円、4日も50億円とたったの3日で270億円も流入してしまいました。

1,000億円増やして2,000億円にした純資産の上限に対してあっさり1,562億円まで来ています。
このままの勢いだと4月中に再度上限に達してしまいそうな・・・。

こんなに一気にお金が入って運用は大丈夫なんでしょうか?
相当無理していると思いますが・・・。

※4月6日追記
 JPモルガンアセットマネジメントからJPMザ・ジャパンの信託金が上限の2,000億円に到達することが予想されるため4月9日(火)をもって販売停止となる旨のリリースが出されていました。(→ こちら )
なお、定時定額購入(積立)や確定拠出年金での購入している方は販売停止期間も継続して購入することができます。

ファンド観測:結い2101(2013年3月)2013年04月06日

鎌倉投信が運用する『結い2101』の2013年3月を振り返ります。
参考資料は結いだより第37号です。(→ こちら

■ 今月の巻頭特集

今月の結いだよりの巻頭特集は先日行われたいい会社訪問ツアー(エフピコ関東工場)の模様を紹介しています。私も行ってきましたが障碍を持った方でも自分の特性にあった職場で活躍されている姿を見て本当にいい会社だなと思いました。会社の方が障碍者が頑張る姿を誇らしげに紹介しているのも良かったです。


■ 受益者総会

今年の受益者総会は8月31日(土)に京都の国立京都国際会館で開催されます。
鎌倉じゃないんだと驚きましたが、直販投信として日本全国の受益者と顔を突き合わせながらやっていこうと思ったら会場を毎年変えるのもいいかもしれませんね。自分は今年も参加予定です。


■ 運用開始から3年

3月29日に結い2101が運用を開始してから3年が経過しました。
プロの世界は3年の実績がないとまず評価もされないという世界ですので、ようやく同じテーブルに乗ることが出来たという状況です。
投信評価機関のモーニングスターでは早速結い2101に★★★★★の星5つをつけています。
国際株式・グローバル・含む日本のカテゴリでの評価なのでちょっと的外れなカテゴリなのですが3年のシャープレシオ0.96は日本株式ファンドとして比較してもかなり優秀です。
(参考:シンプレクス・ジャパン・バリューアップファンド 1.09、ひふみ投信 0.93、JPMザ・ジャパン 0.91です)


■ 3月の売買動向

結い2101としては2社目の全売却を行なっています。
今回全売却の対象となったのはウェザーニューズ。過労死問題などがあった中で会社の経営方針として投資家との個別の対話は積極的に行わないという方針が結い2101が目指す投資と合致しなくなった為です。
以前過労死問題が起きた際には再発しないように取り組むというリリースを出してはいたものの、現在でも労使問題を抱えているというような声も聞こえていただけに個人的にはやっぱり・・・という感じです。
いずれいい会社になって投資先に復活してくれるといいのですが。

また、新たに2社を組み入れていますがまだ組み入れ比率が低いため開示されていません。
どんな会社が組入れられたんでしょうね?発表が楽しみです。

■ 結い2101の日次リスク動向

 :基準価額
 :日次リスク(250日)

3月末時点の250日リスクは7.46%とぐぐっと上がって来ました。
ポートフォリオを見ると株式比率を下げて現金比率を徐々に増やしているのが見て取れます。


■ 結い2101の資金流出入

 :基準価額
 :資金流出入

3月は約2.8億円の純流入でした。
1月が約1.8億円の流入、2月が約2.2億円の流入でしたので徐々に勢いがついてきています。
純資産額が30億円を超えてある程度のボリュームも確保できたことから、今後は法人からの大口投資も受け付けるという事もバスツアーの中でお聞きしました。
運用で増やすというよりは純粋に入金で純資産額を増やしていかないといけないタイプのファンドですので、鎌倉投信が持続可能な運用会社になる程度まではできるだけ早く到達して欲しいです。

■ 2013年3月末時点の組入れ銘柄など

■ 概要
 過去1ヶ月  7.08%
 過去1年   14.78%
 過去3年   29.96%
 純資産総額  34.66億円
 組入銘柄数  41(前月比+1)
 株式比率   58.6%
 債券比率   2.9%
 現金比率   38.5%




セゾン投信が運用資産総額700億円突破と日本版ISA参入を発表2013年04月06日

4月5日(金)、セゾン投信が運用資産額700億円突破したそうです。

ニュースリリース(セゾン投信)

■ 運用資産総額700億円を突破

セゾン投信の運用資産総額の内訳は旗艦ファンドのセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドが616.76億円、セゾン資産形成の達人ファンドが88.04億円で総額704.80億円となっています。

セゾン投信の素晴らしいところは2007年3月の設定以来73ヶ月連続で資金流入が続いているところです。
私もセゾン資産形成の達人ファンドを毎月積立しています。

相場が活気づいてきたこともあり直近で解約額が増えている点が少し心配ではありますがこれからも創業の理念を忘れず愚直な運用を貫いていって欲しいです。

運用総資産額が700億円となるといよいよ2013年度は単年度黒字も見えてきます。
経営上無理のない範囲でどこかでファンドの信託報酬逓減を実現できると一気に支持率が上がると思います。


■ 日本版ISAへの参入

また、日本版ISAへの参入についても発表されていますが直販系運用会社が個別に日本版ISAをやるのってどうなんでしょうね?セゾン投信の場合はここだけで投資をしているという人も多そうなのでそれなりに効果がありそうですが、どうせやるならもう一歩踏み込んでセゾン投信で他の直販系ファンドの販売も取り扱う事でまとめて日本版ISAに組み込めますというような展開があるといいですね。

例えば、直販投信ポータルサイトがありますが、ユーザとして本当に欲しいのは直販投信の販売ポータルなんです。

直販系運用会社も自分たちと理念を共有できる販売会社だったら外販してもよいという事を言っている会社がいくつか見られます。ネット証券へ販路を拡大した会社もありますが、顧客との接点を持つという意味では顧客リストがもらえないためネット証券で買った人は運用会社とのコミュニケーションという点で差が出てしまっています。

でも、セゾン投信が販社になるなら顧客リストを他の直販系運用会社に渡すことで直販と同じようなコミュニケーションを取ることもできるのではないでしょうか?

ようやく会社として損益分岐点に到達したかどうか?という時になんですが、だからこそお願いできるとしたらセゾン投信かな?と勝手に(そして一方的に)期待してます。