結い2101運用報告会@鎌倉投信に行って来ました2013年04月09日

爆弾低気圧が通り過ぎた4月7日(日)に鎌倉投信で開催された結い2101運用報告会に出かけてきました。

気持ちのいい天気の中、鶯のさえずりが聞こえる春の鎌倉投信へ。



■ みらい教育研究所

私にしては珍しく早い時間についたのですが、運用報告会が始まるまでの時間を使って投資先のみらい教育研究所の教育ソフトをみんなで見ているところでした。

これは「環境ワンダーランド」という環境問題について小学生高学年〜中学生が学習するためのソフトです。大人が見ててもへ〜って思うようなところがあってなかなか良い内容でした。


みらい教育研究所については運用報告会の中でも投資に至った経緯について説明がありました。
医療の現場ではマイナーな言語を話す方が病気になったり怪我をした場合に言葉がわかる人がいない事から状況がわからず亡くなったりする事例があるそうです。そういった事が少しでも無くなるように同社が持つ音声合成+翻訳という技術を生かして医療機関向けにマイナー言語の小型翻訳機を作ろうとしていて、鎌倉投信から社債で調達した資金はそちらに使われるそうです。

みらい教育研究所を知ったのは法政大学の坂本先生との共同研究がきっかけで、未上場の会社ということでリスクが上場企業と全く異なることから毎月会うような関係でいるそうです。会社自体は健全に経営されており(売上8億円/営業利益3億円)、千葉社長は中小企業新事業活動促進法に基づく経営革新計画承認企業が連携する 一般社団法人 経営革新協会 の会長にもなっています。協会の会長をしているような会社に投資をすることで、こういう良い経営をしていると良い投資が受けられるよという他の会社へのアピールにもつながるとのことでした。

いずれにしてもそれなりに長い期間お付き合いがあった上で投資を決めており、その後のフォローも多く行なっているという事でした。


■ 運用報告会


運用報告は運用部長の新井さんが担当しています。

最初にこの3月で結い2101が運用開始から3年が経過したという事から始まりました。
3年というのは第三者機関がファンドにレーティングを付ける期間で、レーティングが付くことによって年金基金などにも購入を検討してもらえる大切な期間という話がありました。(個人的には機関投資家のようなプロがレーティングに左右されるんじゃないという思いはありますが)

法人への営業活動も行なっており、徐々に大口の投資も入ってきていて4月は既に2億円程の入金があったそうです。大口投資家には一気に買い付けないで時間を分散した投資をしてもらうようにお願いしているという事ですので今後もそれなりの入金は期待できそうです。

受益者総会や運用報告会でいつも新井さんが話していることですが、基本的には変わっていないことを確認してくださいというスタンスで話は進みました。

投資先の会社のうち現時点で2社が開示基準に達していないために会社名を明らかになっていません。
等配分で投資するとした場合の基準値(現時点では約1.8%)の60%に達した場合に開示するというのが開示ルールだそうです。

業種に関してはサービス業の比率が少し増えています。
増えた分というのが新たに投資したサクセスホールディングス(保育園)とウチヤマホールディングス(介護事業)です。サクセスHDは利益率は同業のJPホールディングスと比較すると低いものの、それは人材教育にお金をかけているからで鎌倉投信としては利益よりもそちらを評価したという事でした。これは投資先企業に何を求めるのか?という価値観の問題ですね。

最近売却したウェザーニューズについては二年前から過労死の問題がくすぶっており、前向きに対処するという事で定期的に対話を続けてきたので保有を続けていたものの、昨年度にウェザーニューズ側が「個別の対話はしない。ただ、利益は出すようにする。」という方針転換を打ち出しきたために全売却を決断したという事でした。全売却にあたっては全社員が参加する投資政策委員会で検討された上で最終決定されています。これも鎌倉投信が持つ”株価が上がればそれでいい訳ではない”という価値観に基づいた投資判断です。

このように投資哲学に沿った投資行動を目に見える形で行なってくれるのが結い2101の価値だと思いますので、利益は多少犠牲にしたとしてもこの判断には賛成です。

投資行動について現在の市場は会社の実力ではなく期待から株価が上昇しているため、最近は毎日売却しているという事でした。そのため、徐々に株式の比率は下がって現金が増えています。
実際、鎌倉投信が算出した企業価値と比較すると現在の基準価額は結構上方乖離していました。


■ 質疑応答から

日本版ISAについて質問があり、現在対応を検討中で来月には何らかの発表ができるのではないか?という事でした。

また、未上場企業への投資について上限はどの程度に設定しているのか?という質問をしてきました。
回答は投資計画書の中では未上場企業への投資は上限を30%、その中でも格付のない企業への投資については上限を5%と定めているそうです。


■ My鎌倉倶楽部

運用報告会の最後に新井さんが  My鎌倉倶楽部にぜひログインして下さい! と案内してました。
現在取引報告書などが郵送で届いている人はMy鎌倉倶楽部にログインすることでインターネットでそれらを確認する電子交付に切り替わるそうです。このページを見ている方はきっとインターネットに接続できる環境があると思いますので鎌倉投信の郵送経費削減にご協力下さい。(スマートフォンやタブレットにも対応しています)残高や取引履歴が自分の見たいタイミングで確認できて、積立の金額変更などもこちらから行えます。



■ 感想

今回も結い2101は変わっていないなという感想です。
昨今の株高にも浮かれることなく愚直に投資先企業の価値を積み上げていく運用を行なっています。
新井さんも経済産業省の おもてなし企業選 の選考委員を務めていたりして、そこでもまたいい会社との出会いがあったそうです。そういった普通だと投資できない非上場のいい会社たちにいつの日か投資できるようになるといいなと思います。


■ おまけ1(筍掘り)

運用報告会の後に裏山で筍掘りをさせていただきました。
帰ってから米のとぎ汁で似て筍ごはんなど作っていただきました。採れたてで美味しかったな〜。
筍の季節はぜひ鎌倉投信で開催される説明会や運用報告会に参加されることをお薦めします。






■ おまけ2(食事処)

今回は10時からの開催だったので電車が遅れるかもしれないという事で普段の通勤並の時間に家を出ました。結局電車も定常運転をしていましたので朝食を鎌倉で食べることに。

駅から徒歩3分のところにCOBAKABAという日替わり食堂へ。鎌倉駅前にあるだけあってオシャレです。
店名のKOBAKABAは小林カバン店から業態転換したところから来ているそうです。
シンプルで美味しかった!

 卵かけご飯定食 \500 COBAKABA


そして運用報告会が終わった後は鎌倉投信の近くにある雪ノ茶屋という鎌倉ハンバーグのお店へ。
このお店、なぜか中古車屋さんも兼ねてます。なぜに?
ずっと気になっていたのですがようやく行くことができました。

カレーはそんなにインパクトありませんでしたが、ハンバーグはナイフがいらないくらい柔らかくて美味しかったです。

 がっつりハンバーグカレー 雪ノ茶屋