横浜サカエ塾 行動ファイナンスと消費者心理 大江秀樹氏2013年04月12日

一般社団法人バトンが開催する横浜サカエ塾の東京での第一回目セミナーに行って来ました。


■ 心の命ずるままについついやってしまう非合理的な行動の数々・・・

普通の人間が思わずとってしまう合理的ではない行動を研究した行動ファイナンスを消費者の視線から解説するという内容は大江さんのユーモア溢れる話しぶりで楽しく学ぶことができました。
これまでも行動ファイナンスに関係する雑誌の記事などを読んだことはあったのですが、教科書を読むように論理的に説明されるよりも、楽しく例が提示されて情緒に訴える説明の方がスッと頭に入ってくるので圧倒的にわかりやすいですね。

世の中には行動ファイナンスを利用したマーケティングがあちこちで展開されていて、それを合理的な目で全て打ち返していたのでは人生がつまらなくなるので、大きなお金が動くようなところでは特に気をつけてみてはどうでしょうか?というそれも行動ファイナンス的にどうなんだろう?という結論も自分にとっては良かったです。(残念ながら合理的な選択ばかりの人生が楽しいわけではないですし・・・)

質疑応答の時に行動ファイナンスを生かした投資信託「ココロジカル」の話が出ましたが、このファンドはイマイチな結果に終わり、昨年、JPMザ・ジャパン(3ヶ月決算型)に姿を変えました。償還せずにファンドの性質を変えるという業界的にはかなり破天荒な事を行ったのでちょっと話題になりました。



■ 大江秀樹さんの次回以降のセミナーと著書の紹介

大江さんの行動ファイナンスのセミナーは大人気で5月のアンコール開催も1日で満員御礼になったそうです。今度は8月3日(土)に後田亨さんと二人で生命保険と行動ファイナンスの組み合わせをテーマに話をされるそうですので、興味のある方は申し込んでみてはいかがでしょうか?


セミナー終了後の懇親会では席が隣になった人が職場に確定拠出年金が導入されたけれども以前に見てみたらマイナスになっていた。なんでなの?許せない!というような事を話されていて、周りにいた3人がかりで確定拠出年金ってなに?年金じゃないの?退職金となにが違うの?よい点と悪い点は?などなど超初心者向けにいかにわかりやすく説明するか大会のような感じで盛り上がりました。

最終的に確定拠出年金は退職金を自分で運用する仕組みで、なぜそういう仕組が導入されたのか?という背景など理解してもらうことができて良かったです。

ちなみに、大江さんの本職である企業型確定拠出年金の加入者向けの解説本『自分で年金をつくる最高の方法 確定拠出年金の運用【完全マニュアル】』が今日の日経の著者行間を語るでも紹介されていました。

 マネー著者行間を語る

とてもわかりやすいと評判の本ですのでこちらもオススメです。
行動ファイナンスのお話も面白かったですが、確定拠出年金の運用の話も聞いてみたいですね。