コツコツ所沢#12を開催しました2013年05月26日

本日、コツコツ投資家がコツコツ集まる会 in 所沢(略称:コツコツ所沢)の12回目を開催しました。

1月以来の開催ということで随分間が空いてしまいましたが今回も8名の方に参加いただき和やかな雰囲気の中で色々な話ができました。参加下さった方、ありがとうございました。
ユカハリの記事をきっかけに参加下さった方もいて嬉しかったです。

また、次回のコツコツは7月21日(日)12時から開催します。
皆さんの参加をお待ちしています。

自分の周りで話題に上ったのは下記のようなものでした。
これらについて自分の考えをまとめておきます。

・外国債券不要論について
長期的に見ると外国債券も日本国債も期待リターンは同じという前提にたつと為替リスクをかぶる分外国債券が不要になるのでは?という考え方は一つの考え方だと思いますが、自分のポートフォリオの値動きをマイルドにしたいという目的からすれば外国債券に投資した方がいいと思います。
仮に日本国債と外国債券の期待リターンが一緒だったとしても、そもそも何故分散投資をしようとしていたのですか?という観点から考えると、異なる値動きの資産を保有することでリスクを抑えながらリターンを積み上げるという意味で外国債券への投資はあっていいのではないかというのが自分の考えです。
※当初、日本国債と外国債券の期待リターンは変わるのでという文言を入れていましたが、それによって誤解を生んだようなので言い方を変えました。自分の場合、期待リターンについて今後も変わらない絶対的な水準を持っているわけではないので(将来の見通しなので自信が持てません)期待リターンは変わっています。

ただし、為替の影響を多く受けてしまいますのでほどほどに保有するのがいいと思います。


・NISA(日本版ISA)について
どこで口座を開けばいいのか?という事で迷っている方が多かったですが、まだ口座開設は正式には始まっていませんし、現段階では徐々に発表されているサービス内容を見てどこで利用するのかを検討するのがいいと思います。あせって口座開設を申し込む必要はありません。
例えば、フィデリティ証券の場合は全ての国内投資信託の購入時手数料が無料になるというイギリス譲りのサービスを発表しています。

・ネット銀行の使い倒し術
ネット銀行の振込無料を使ってセブン銀行に1円振込して1件につきnanacoポイントを10ポイントを5回まで受け取れるという技をお聞きしました。確かに年間で通算すると低金利時代にバカにならない金額ですね。あとは香川銀行セルフうどん支店の1年もの定期預金が100万円までは0.5%の金利と個人向け国債と比較しても十分に高金利という話もありました。讃岐うどん好きとしては何度かネタで口座開設を考えたのですが結局あまり口座を増やすのもな・・・と今のところ自分は見送っています。

・新興国への投資
インドネシアとMSCIエマージングへ長期積立投資した場合の比較データを見せていただきました。アジア通貨危機の際にインドネシアは-82%くらいまで下がるのですが最終的には大幅プラスになっています。
80%の損失に耐えられるか?というと結構厳しいものがありますが分散投資の一つの投資先としてはアジアの新興国への投資はアリだと考えています。
※当初ー70%と書いていましたが-82%の誤りだったとコメントをいただきましたので本文を修正しました

実際、自分もアセアン諸国に投資するファンドやアジアのフロンティアマーケットに投資するファンドに超長期的な目線で少しだけ投資しています。

・日本の地震リスク
自分がオリエンタルランドを何度か買おうと思って躊躇している理由が地震リスクです。
巨大地震が想定される中で日本のリートに対してもあまり強気になれないでいるのですが、投資信託を通じて投資対象が分散されるのであれば倒産リスクはある程度薄めることが出来ると考えています。
だからといって分散されたから大丈夫というわけではなく株式の場合は半分に、債券の場合は30%のマイナスは投資している最中に起こりえるという気持ちで投資しています。地震リスクについてもそういった株価が大きく下がる原因の一つのリスク要因という認識です。


最後に本のプレゼントをしました。

『投資家が「お金」よりも大切にしていること』 藤野英人
今回の中で個人的にイチオシな本です。投資というよりもお金の使い方について根っこから観点が変わるくらいの衝撃があります。新書という事で読みやすいですし、多くの方に手にとってみて欲しい本です。

『一番やさしい!一番くわしい!はじめての「投資信託」入門』 竹川美奈子
投資信託をできるだけやさしくわかりやすく説明した本です。文字だけでなく、イラストが秀逸で著者の竹川美奈子さんもいかにわかりやすいイラストを書いてもらうかで頭を悩ませたとおっしゃられていました。イラストを見るだけでもなんとなく理解できちゃいます。投資信託を買う前にぜひ読んでおいて欲しい本です。

『金融のプロに騙されるな』 後田亨・渋澤健
保険の相談をされている後田亨さんと日本に長期目線の投資を根付かせようとコモンズ投信を立ち上げた渋澤健さんの共著です。保険と投資という2つの分野でそれぞれ専門の方が本音を書かれています。販売側の人ってこういう罠をしかけてくるんだというのがよくわかります。

5700人の社長と会ったカリスマファンドマネージャーが明かす 儲かる会社、つぶれる会社の法則』 藤野英人
以前、スリッパの法則という本があったのですがそちらの最新版です。これから成長していく会社に投資をしようとしている藤野さんが会社訪問の中で見つけた様々な特徴が書かれています。実際に投資家として会社の成長の様子を見ていた中でこういう理屈でこういった特徴がありますという書き方になっていますので単純に法則だけ見て鵜呑みにせず、その背景もしっかりと読んで欲しいです。自分の会社の成長性はどんなものかな?という視点で読んでみるのも面白いです。

『投資で失敗したくないと思ったら、まず読む本』 深田晶恵
世の中の投資家がアベノミクス相場で明るくなっている時だからこそこういった本に出番があります。
投資で失敗する人も最初から大損して止めるのではなく、どこかで一時的に利益が出ていることが多いです。そこでアクセルを踏み込んだ結果がリスクの取り過ぎだったり、どこかに偏っていたりといった事を生み出します。投資初心者が陥りがちな点を丁寧に解説していますので始める前に読むのが最適ですが、始めてみてわかる感覚というのも実際にはありますので投資を始めた方は一度読んでみると勉強になる点があると思います。

『行列のできる人気セミナー講師が書いた世界一やさしい年金の本』 井戸美枝
年金制度はとかく複雑でわかりにくいのですが、数ある本でも実用的な一冊だと思います。わかりやすさを重視した結果、文字も大きく内容薄くという本がありますが、この本はしっかり抑えるべきところは抑えています。セミナー講師という事でどういった事を知りたがっているのかというツボも知っているというのが強みなのかと思います。年金不安の多くはどれだけもらえるかわからないという漠然とした不安が多いと思いますので、制度をしっかり理解することでじゃあどうしていこうかという一歩を踏み出せるのではないかと思います。

『越境せよ!』 石田和靖
一冊だけ毛色が違いますね・・・と言われましたが、コツコツ六本木の会場になっているWorld Investers Travel Cafeのオーナーでもある石田和靖さんの日本にいて悶々としていないで海外に飛び出そう!という本です。新興国の熱気をそのままビジネスに活かしている石田さんの経験と外に飛び出そうというメッセージが詰まっています。


コメント

_ タカちゃん ― 2013年05月26日 20:15

インドネシアのデータですが、最大で-82%の間違えでした、大変失礼しました(最大82%の損失)。
過去の事例とは言え、知って投資している場合は心構えができると思い、長期積立データを作ってきました。
今度は、どんな資料を作ってこようかを検討しています。

_ m@ ― 2013年05月26日 20:35

>タカちゃん
今日はありがとうございました。インドネシアのデータは本文を修正しました。
大きく下落していた方が最終的な基準価額が低くてもリターンが多かったというのは積立ならではの結果ですね。都合があえばまたお越しください。

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