百年の森散策〜森の学校カフェの鹿肉カレー@ニシアワツアー[芒種] ― 2012年06月24日
若杉原生林を後にして百年の森へ向かいます。
ちょうど太陽も出てきて幻想的な景色に。
このあたりはもののけ姫にも出てきたタタラ製鉄のあった場所で、今でもハナクソと呼ばれた鉄くずが地面に落ちています。
大石内蔵助が討ち入りに使った刀が西粟倉村で作られたという伝承があり、この辺りで作られたのかもしれません。
少し登って行くと間伐がされた樹齢60年ほどの空間が現れます。
空が見えるようになり、下草も現れて明るい森に。
更に上には樹齢百年以上の森が。
立派な木々が立ち並んでいて荘厳な雰囲気です。
樹齢20年程度の間伐材の値段が木材市場に卸すと2,000円程度だそうです。
搬出までのコストを考えると採算割れしてしまうため「伐り捨て間伐」と呼ばれるそのまま森に伐った木を捨てることが行われています。
もしくは間伐すらせず森を放置することすら・・・。
間伐を行わない森は木がやせたままで木材としての価値が低いままになってしまうという悪循環が。
そこで、間伐材を最終製品まで加工して付加価値をつけることで値段をあげ、お金を生み出す存在にしようという動きが出ています。その一例が西粟倉村の取り組み。
ちなみに、樹齢100年の檜の木1本の値段はいくらくらいだと思いますか?
正解は・・・
約20万円です。
樹齢百年まで育てるには三世代必要ですが、輸入材に押されて木材価格はそこまで下がってしまっています。また、檜などの針葉樹は柱などには使われますが、柔らかいため家具などには使われていませんでした。そこで、家具など新しい使い途の開発にも取り組んでいます。
人工林は適切に人の手をいれないとかえって痩せた不健康な森になってしまいますので、ある程度の木材需要が生まれてこないといけません。
かつては伐り捨て間伐に助成金が出ていたのですが、それもなくなった事で林業はいよいよ本格的に長期的な視野にたって取り組む必要が出てきています。
東京都港区では新築の建築物に使用を促進する「みなどモデル二酸化炭素固定認証制度」が始まりました。
適切に管理された森から生まれた家具がたくさん使われるようになると林業も少し変わるかもしれません。
なにより、木の家具には温かみがあるのでオフィスで働く人にとってもよい環境になるのではないでしょうか?
百年の森見学の後は森の学校に戻ってカフェで鹿肉のカレーです。
カレーに鹿肉のローストが添えられていますが、カレー単体でみても美味しかったです。
鹿肉は言わずもがな!
また、遊びに来ます!
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