いい会社の理念経営塾(1) 未来工業 瀧川 克弘氏2013年01月27日

金曜日に新丸の内ビルで開催されたNPO法人いい会社をふやしましょうによる「いい会社の理念経営塾」に行って来ました。

未来工業さんでは様々な取り組みをされていますが、すべてが「人を大切にする」というところに帰結する取り組みなところが素晴らしいと感じました。企業文化としてしっかり根付いているんですね。
上っ面だけ真似するのではなく、文化として自社にも取り入れたらいい会社になるのかな?と思いました。
自分も管理職の一員としてどうすればいいのか考えてみます。

日 時:2013年1月25日(金) 19:30〜21:00
場 所:パソナキャリア会議室(新丸の内ビル14F)
主 催:NPO法人 いい会社をふやしましょう(→公式HP
講 師:瀧川 克弘氏(未来工業株式会社 代表取締役社長)

いい会社の理念経営塾
 第一回 未来工業 瀧川克弘氏(講演録
 第二回 アイ・ケイ・ケイ 金子和斗氏(講演録
 第三回 アチーブメント 青木仁志氏(講演録
 第四回 人とホスピタリティ研究所 高野登氏(講演録
 第五回 アニコム損害保険 小森伸昭氏(講演録

未来工業創業者の3つの誓い
 ・ヒトモノカネの中で人に徹底的にこだわり、やる気を引き出す
 ・同じモノを作っていては価格競争に巻き込まれる。世界初のモノを作る
 ・創業時に成功シナリオを描いたが、成功しても決して演劇には戻らない


”ものづくり”について
・プロが感動するものでなければ価値がない
  何かアイデアが浮かぶまでは参入しない

・選択と集中は消費者のすること。作り手がやるのは間違い
 規格が決まっていたビニールパイプにあえて違う色の製品を作ることでお客様に喜んでいただく
 →最終的にはJIS規格が変わった これが差別化
  ほぼ3種類でいいところに100種類作るとお客様が喜んでくれる
  97種類は金型代を回収できないが、お客様は他でも出している3種類も一緒に買ってくれる

・デフレは賃金デフレ 企業がしっかりと賃金を支払うこと

・安さを追求するのは間違い


”人づくり”について
どうしたら社員をやる気にさせられるのか?
 →楽をしてたくさん給与をもらえるのがいい

たくさんの給与とは・・・
 県で一番の給与水準。平均年令41.5歳で615万円。

人は材料ではない。宝。
 お客様に感動を与えるのは社員。社員が感動しなければお客様に感動は与えられない。
 4000件のお客様すべてに自分が対応できないので、社長は社員に感動を与える。

肉体的に楽をさせる
 年間140日の休暇+40日の有給休暇。
  年末年始は12/27〜1/14まで GWはダイヤモンドウィークとして10日間休み
  夏休み10日間 これでも130日くらいでまだ140日には足りない
  木曜日や火曜日が祝日の場合に月曜や金曜を休みにしたら社員がやる気になるのでは?
  2012年度はそういった日が無かったので夏休みを2週間にした

残業は禁止
 売価に転嫁できないから企業が損をする

残業を減らすのではなく、ゼロにするというと初めて必要なだけの残業になる
 →毎月1200万円の残業代が200万円になった

心を楽にさせる
 昔は制服があったが刑務所のようだと言われて止めようとしたら反対する人もいた
 10月1日に制服代を支給するので制服を買っても飲んでもいいことにした

現金支給
 制服代もQC活動も提案活動も現金で支給する
 奥さんにばれないで使えるから
 勤続表彰も賞状を持ち帰ると何かお金が出たとバレるのでやめてくれと・・・
 一方で賞状を楽しみにしている社員もいたため、現金の茶封筒に賞状を印刷した

自己啓発
 強制はしないが、自己啓発には力を入れている
 完了したら費用は会社持ちで資格に応じて手当が出る
 資格で手当を出し、どれだけ資格をとってもいい

ホウレンソウはしない
 上司に都合の悪いホウレンソウをしなくなるため
 指示待ち人間が生まれやすい
 ホウレンソウをすると結果としてミドルの判断力、決断力が落ちる
 自分で考えて自分でやる

提案活動
 1件500円 上司の悪口と給与上げろ以外はOK
 提案委員会が評価し、別途賞金も
 年間15,000〜20,000件
 効果は計算できないが、計算する暇があったら他のことをする

社員旅行
 5年に一回海外へ アイデアが出なかったらやらない
 10カ国に散らばるミステリーツアーなども
 企画する人に管理職としての素質が育つ → 教育と思えば安いもの

文化活動に援助
 世界中から芸術を招聘して工場のあるところで無償で見られるようにしている
 創業者から言われているライフワーク

全体で支える仕組み
 2割の優れた人と6割の普通の人、2割の能力の劣る人がいるとする
 能力主義は昔からあり以前は下の2割を削ろうとしていたが、今は6割も削り、上の2割も削ろうとする
 どうするか?簡単にいうと年功序列
 能力100の人が100出すのは100点だが、60の人が60でも100点
 100の人が120やった場合には頑張るなと言う
 61歳の誕生日にいつ辞めるか決め、給与は下げない
 すると自分で辞め時を考えてくれる
 会社が大きくなったら会社という柵を広げる

管理職の仕事
 部長には働くなと言っている 課長の仕事がなくなる
 働かなければ部下の仕事に目をかけられるようになり、気づける
 育児休暇は3年で採用についても権限移譲しているので大変な仕事

会社を良くしたい人へ一言
 企業文化を確立すること
 経営者と働く人が一緒になる
 原則は変えても鉄則は変えない
 未来工業では人を大切にする

コメント

_ ナガシマ ― 2013年01月27日 23:05

「勤続表彰も賞状を持ち帰ると何かお金が出たとバレるのでやめてくれと・・・
 一方で賞状を楽しみにしている社員もいたため、現金の茶封筒に賞状を印刷した」
久しぶりにゲラゲラと笑いました。

私も数年前20周年記念の表彰状を社長から直々頂きましたが今どこにしまっってあるか??
記念品の自社製品(その前まで旅行券だったらしいですが不況で...)は、壊れたので女房
に捨てられました。

_ m@ ― 2013年01月28日 22:25

>ナガシマさん
瀧川社長は話好きという事もあって本当に面白い話ばかりでした。
制服を廃止して制服代を支給するので社員が好きに使えばいいという件なんかも面白かったです。
とにかく、社員が気持よく働くために色々やっている会社でした。

_ カズカズ ― 2014年03月01日 21:31

未来工業は10年以上前から休みが多い・社員が働きやすい会社と、よくマスコミに紹介されていましたが、いまだに先進的な会社と、マスコミに出てくる事にガッカリしています。
未来工業を特殊な企業・面白い会社としか紹介しないマスコミが、日本の目指すべき理想の企業と紹介していれば、ブラック企業などの日本の雇用問題が減って、働きやすい企業が増えたと思います。

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