「投資で良い会社を応援する」セミナーに参加2012年07月13日

「投資で良い会社を応援する」というセミナーに行って来ました。
 日時:2012年7月12日(木) 19:00〜20:45
 主催:日本CFA協会主催
 協賛:社会的責任投資フォーラム(SIF-Japan)、クラブ・インベストライフ
 会場:鉄鋼会館

 よい会社を応援する投資というと何を甘いことを・・・と言われることもありますが、投資の原点だと自分は思っています。全てではなくとも、ある程度の割合ではそのような投資をしたいという考えで投資を行なっています。
 今回は自分もよく投資をしているマイクロ投資プラットフォームのミュージックセキュリティーズの小松社長が話されるという事で参加してみました。CFA協会主催という事で質疑応答で出てくる質問が個人投資家とは違うな〜と思いながら聞いていました。
 SIF-Japanにも個人会員として登録している身としては、参加されていたCFAの人がどんな風に感じたのかも興味深いところです。

さわかみ投信 澤上 篤人氏

本業はいかに日本に直接投資を根付かせるか
戦後の日本は間接金融で国内のお金を高速に循環させて経済成長を遂げた世界で唯一の国
関節金融はある程度まで発展すると危険になる
株は博打、海外投資はNGという環境下で行き場を失ったお金が土地や不動産に向いてバブルが発生した
日本には世界一の預金残高があるが、これを少しでも投資にまわすと経済が活性化する
子や孫によい世界を残すのは大人の責任
IPOを求めないソフトリターンなベンチャーキャピタルもやってみたい
お金を一旦手放してぐるぐる回って返ってきたお金がリターン


ミュージックセキュリティーズ 小松 真実氏

当社の商品は小口投資と上限設定が特徴
もとは音楽家のためにファンからお金を集める仕組み
そこからレストラン、酒蔵へと広がっていった 現在160本で5万人の顧客がいる

被災地応援ファンドではバランスシートの負債ではなく資本としてファンドの資金がみなされるように
これにより事業者が銀行からお金を借りやすくなった
また、地銀との連携も進んでいる

出資者を消費者にすることにも注力している
金融の力が世の中の役に立っていることを実感
上場を目指さない会社にも資金調達の場を提供している


大和総研 河口 真理子氏

いい会社をお金で応援する
小さい町の会社(ミュージックセキュリティーズ)から大きな企業(さわかみ投信)まで
両者を組み合わせたセミナーが面白いのではないか?と話したのがきっかけ

環境問題をやりたくて証券会社に入った
なぜなら環境問題というのは市場の失敗から生まれるから
市場に一番近いところという事で
いずれ企業を環境面で評価する時代が来るのではないか?と

日本と欧米ではSRI投資の規模が雲泥の差
個人に良い会社への投資といった話をすると評判がよい
あなたの お金を嫌いなところにまわすことはない

ソーシャルビジネスカレッジをミュージックセキュリティーズと共催している
いい事にお金を使いたいという人は潜在的に多いが株式投資はイメージが
ダイレクトにつながるのが楽しいし、精神的な満足度が高い

100年後にはソーシャルビジネスが大きくなるのではないか?
地球の規模の限界がある。持続可能で食べていける形態で。そこにお金をつける

大きなお金と小さなお金の両方で応援したい


I-Oウェルス・アドバイザーズ 岡本 和久氏

2005年から生活者向けに投資教育を仕事にしている
忙しくて楽しくて儲からない 趣味に近い

いい投資を俯瞰してみる
生活者はCEO Consumer(消費者)であり、Employee(従業員)であり、Owner(株主)でもある
生活者は企業そのものと言ってよい
CとEとOの配分の問題

給与を現在の消費と将来の資産運用に使う
現在は投資に回らないで間接金融で眠っている状態
企業を応援して育てる視点
全ての生活者が企業に働きかけるのが大事
 自分の価値観で買う 周りに流されない 本当に必要なものを

プロの倫理観を持つこと これをしなさすぎる
また、配当金をもらったら社長にお礼の手紙(ハガキ)を送ろう
自分がなぜ投資したのか見直せるし、企業の態度もわかる

三方良しは企業のコア
生命よし、環境よし、未来よしをプラスして六方よしへ

質疑応答

Q 直接金融を広めようという動きが地方銀行にも見られる。コラボレーションの可能性は?

A (小松)地銀からの紹介案件も多く将来は銀行でも販売したい 地銀もリスクマネーを出すと良い
  (河口)間接投資の事業者がお金の出し先を変えていく 地産地消で市民のお金で産業を作る

Q 株主責任を果たしていないと思われる企業が多いので株主価値破壊企業リストを出して欲しい

A (澤上)CSRを企業に求めすぎる 自分も意識を持って。美意識や品格。
     企業の存在価値は何か?人件費や研究開発費など付加価値を重視している。
     600社にしか興味はない あとの企業は無視

Q 日本における直接金融にとっての壁は?

A (岡本)幼少時代からの金融教育 お金のポジティブ面を見せていない
  (河口)清貧の思想はあっても清富の思想がない コメ相場から始まった日本では投資は博打
      農地改革で旦那さんがいなくなったのもみんなが小作思想になった原因の一つでは?
  (小松)自分たちの営業が足りない タンス預金、銀行預金、投資と自分たちの投資が比較の対象に
      なっていない
  (澤上)時間の問題だと見ている まずはお金の出し癖をつけること

Q 直接金融に対してイメージが悪いが・・・

A (澤上)マーケットはピンからキリまで 参加は自由で自分がどこに参加するか?自分で考える
      法律や規制は無理。大事なのは自分が参加するレベル。かっこいいマーケット参加者に。
  (河口)アンチテーゼとして小松さんの事業がある
      プロがそこから何を学ぶか?
      ESGミーティングというのを企画したがなかなかやってくれる企業がない
      資生堂と味の素が開催してくれたがIRでは聞けない話が聞ける

Q ミュージックセキュリティーズのファンドのエクジットはどのように?

A (小松)売上の何%を配当と決めておく
      売上が元本確保分に達しない場合には在庫を分配することも

コメント

_ 笠屋 ― 2012年10月27日 22:39

 こんにちは。私もミュージックセキュリティーズの「カンボジアONE」に投資しています。2回ほどファンドの運営・報告会に行きましたが社長さんも参加しておられました。
 ところで A (小松)売上の何%を配当と決めておく
         売上が元本確保分に達しない場合には在庫を分配することも
これどういう意味でしょうか? 具体的に教えて頂けると助かります。

_ m@ ― 2012年10月31日 02:22

>笠屋さん
ミュージックセキュリティーズさんのファンドではマイクロファイナンスファンドはちょっと違うのですが、基本的には投資先の事業者の売上の何%を投資家に配当するかを決めています。
例えば、現在募集中の日本酒の酒蔵に投資するファンド(奥播磨ファンド)の場合だと、投資元本を回復するまでは日本酒の売上の32%を投資家に配当します。そして、投資元本を回復した後は売上の2.9%を配当することになります。
これはできるだけ投資元本割れしないようにしつつも、元本を回復した後は事業者に利益がしっかり残るように考えられた仕組みです。
また、不幸にして元本割れとなった場合には酒蔵に残っている在庫から投資家に日本酒で現物分配が行われます。それは元本割れの金額に応じて日本酒の量が変わります。
全てのファンドでこのように元本割れした場合の現物分配の仕組みがある訳ではありませんが、一部のファンドではこのような仕組みも取り入れられています。

_ 笠屋 ― 2012年10月31日 16:09

よくわかりました。ありがとうございます。

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