クローバー・アセットで浪花おふくろファンド担当者が一斉に退職 ― 2012年09月15日
浪花おふくろファンド担当者3名が退職
クローバー・アセットマネジメントで浪花おふくろファンドにこれまで携わっていた中心メンバーが9月末をもって退職する旨がアナウンスされています。
ファンド担当者:石津 史子氏、中井 朱美氏
ファンドマネージャー:久保田 徹郎氏
石津さん、中井さんは一般家庭の財産形成には投資信託が一番という想いをもって金融の素人でありながらも体当たりで浪花おふくろ投信という運用会社を立ち上げました。
思ったように資金が集まらず、楽知ん投信、かいたく投信と合併してクローバー・アセットマネジメントとなりましたが、その後も大阪を基点に積極的にセミナーを行い、名前の通り浪花のおふくろさんにじわりじわりと支持を集めていました。
女性の口座開設者が半分以上、顧客の70%が大阪、近畿地方というまさに地方に根ざした運用会社だったのですがおふくろ便りによると経費を徹底的に削減するために東京での業務に統合するという決断に至ったそうです。
クローバー・アセットマネジメントの経営がかなり厳しい状況にあるのは こちらのエントリー でも書いた通りですが、すっかり資金の流入も落ち着き、セミナーの開催も停滞している東京の2ファンドと比較して浪花おふくろファンドは愚直にセミナーなども開催して、投資検討者、ファンド保有者へのサポートに熱意をもって担当されていました。
資金も3ファンドの中で最も多いのが浪花おふくろファンドで、事務所を閉じるなら東京だろうなと思うのですが、残念ながら割を食ったのが大阪にあった本社となってしまったようです。
これまでわが子のように接していたおふくろさんが、わが子を生かすために苦渋の決断をされたのだと思いますが、お二人が辞められることで浪花おふくろファンドの魂は抜けてしまうと思います。魂の抜けたファンドは償還すべき、それが自分の考えです。
実際、おふくろ便りという月次レポートの他に発行されていたファンド創業者からの思いのこもったレターは退職を機に終ってしまいますし、月次レポートでもこれまであった顧客情報(口座開設者数、地域別口座数、男女比率)が9月号では省略されています。
月次レポートから浪花のおふくろさんに支持されていたファンドです!と訴えていた顧客情報を消してしまった事は、このファンドが浪花のおふくろさん向けのファンドでなくなってしまった事を早くも物語っているように思えます。
石津さんは『これがうちらの投資信託や!!浪花おふくろ¥奮闘記』という本も今年の3月に出版されていました。それだけにわずか半年後にこんな事になったしまった事に人一倍悔しい思いを抱いているのではないでしょうか?
おふくろ便りの最後にQ&Aがありました。
なぜ3人は辞めるのですか?
→ファンドを継続するためには経費削減は必要です。そのため、東京にすべての活動を集約することになったからです。
→ファンドを継続するためには経費削減は必要です。そのため、東京にすべての活動を集約することになったからです。
自分は浪花おふくろファンドを購入していた訳ではない部外者ではありますが、3つのファンドのうちで、最もやってはいけないことが大阪から撤退することだったと思います。ファンドを1本に統合するなら浪花おふくろだろうなと思っていましたし、かいたくファンドの解約資金の一部で浪花おふくろファンドを購入することも検討していました。でも、今回の動きを見るとクローバー・アセットマネジメントの口座を閉じるのが最もよい選択だと感じました。
かいたくファンド、らくちんファンドは3ヶ月でファンドマネージャー交代
今回の退職騒動で割をくったのは浪花おふくろファンドの受益者だけではありません。ファンドマネージャーの久保田さんはらくちんファンドの西生さんがコンプライアンス室長に異動することによる、かいたくファンドでは上原さんの退職による後任ファンドマネージャーになっていたのです。
わずか3ヶ月前にファンドマネージャーが交代したばかりなのに、また変更するの?という感じです。
かいたくファンドは月次報告書を電子版で受けとる顧客むけにメールで案内しているのですが、今回のファンドマネージャー交代についてメールの文面には一切書かれていません。
さて、本日2012年8月分の「かいたくファンド」月次運用レポートをお届けいたします。
お楽しみいただけましたら幸いです。
お楽しみいただけましたら幸いです。
ファンドマネージャーがまた交代するという重要事項を書かずに「お楽しみいただけましたら幸いです。」と書くセンスが信じられません。もともと、かいたくファンドはよくファンドマネージャーが交代するファンドだったのですが、いつもいなくなる時はあっさりとしたものでした。情報開示に対する意識の低さを感じて何度か伝えているのですが、一向に良くなる気配がありません。
そして、相変わらず後任のファンドマネージャーが何者なのか書かれていません。
前回は久保田さんという事で、浪花おふくろファンドを知っている人であれば、あの久保田さんかとわかったと思いますが、今回はクローバー・アセットマネジメントの新社長の宮内 鋭氏になりますと書かれていますが、運用経験がある人なのかどうなのかもわかりません。
だったら、コンプライアンス室長になった前らくちんファンドのFM西生さんを戻してよというのが普通の感覚ではないでしょうか?
しかも今回はらくちんファンド、かいたくファンドともにHP上にファンドマネージャー交代についてのリリースが書かれていません。久保田さんに変わるときにはリリースが出たのに、なぜこういう対応になってしまうのか?
まずは後任ファンドマネージャーがどういう人物なのかファンド保有者に向けて紹介することを速やかに行なって欲しいです。
3本のファンドを立ち上げた方がファンド担当者から姿を消してしまった今、魂の抜けたファンドだけが残ってしまったように見えるのですが、これからどうしていくつもりなのか?そのあたりも聞いてみたいですし、4本目のファンド組成という考えはまだ残っているのでしょうか?
クローバー・アセットマネジメントには残念な気持ちで一杯です。
rennyさんのブログでクローバー・アセットマネジメントにもの申す!というアンケートをとっています。受益者の方は当事者として、そうでない方も第三者的な立場でぜひ今回の件についてご意見をお寄せ下さい。(アンケートに寄せられた声はこちらで見られます)
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