ファンド観測:結い2101(2013年3月) ― 2013年04月06日
鎌倉投信が運用する『結い2101』の2013年3月を振り返ります。
参考資料は結いだより第37号です。(→ こちら)
■ 今月の巻頭特集
今月の結いだよりの巻頭特集は先日行われたいい会社訪問ツアー(エフピコ関東工場)の模様を紹介しています。私も行ってきましたが障碍を持った方でも自分の特性にあった職場で活躍されている姿を見て本当にいい会社だなと思いました。会社の方が障碍者が頑張る姿を誇らしげに紹介しているのも良かったです。
■ 受益者総会
今年の受益者総会は8月31日(土)に京都の国立京都国際会館で開催されます。
鎌倉じゃないんだと驚きましたが、直販投信として日本全国の受益者と顔を突き合わせながらやっていこうと思ったら会場を毎年変えるのもいいかもしれませんね。自分は今年も参加予定です。
■ 運用開始から3年
3月29日に結い2101が運用を開始してから3年が経過しました。
プロの世界は3年の実績がないとまず評価もされないという世界ですので、ようやく同じテーブルに乗ることが出来たという状況です。
投信評価機関のモーニングスターでは早速結い2101に★★★★★の星5つをつけています。
国際株式・グローバル・含む日本のカテゴリでの評価なのでちょっと的外れなカテゴリなのですが3年のシャープレシオ0.96は日本株式ファンドとして比較してもかなり優秀です。
(参考:シンプレクス・ジャパン・バリューアップファンド 1.09、ひふみ投信 0.93、JPMザ・ジャパン 0.91です)
■ 3月の売買動向
結い2101としては2社目の全売却を行なっています。
今回全売却の対象となったのはウェザーニューズ。過労死問題などがあった中で会社の経営方針として投資家との個別の対話は積極的に行わないという方針が結い2101が目指す投資と合致しなくなった為です。
以前過労死問題が起きた際には再発しないように取り組むというリリースを出してはいたものの、現在でも労使問題を抱えているというような声も聞こえていただけに個人的にはやっぱり・・・という感じです。
いずれいい会社になって投資先に復活してくれるといいのですが。
また、新たに2社を組み入れていますがまだ組み入れ比率が低いため開示されていません。
どんな会社が組入れられたんでしょうね?発表が楽しみです。
■ 結い2101の日次リスク動向
赤:基準価額
青:日次リスク(250日)
3月末時点の250日リスクは7.46%とぐぐっと上がって来ました。
ポートフォリオを見ると株式比率を下げて現金比率を徐々に増やしているのが見て取れます。
■ 結い2101の資金流出入
赤:基準価額
青:資金流出入
3月は約2.8億円の純流入でした。
1月が約1.8億円の流入、2月が約2.2億円の流入でしたので徐々に勢いがついてきています。
純資産額が30億円を超えてある程度のボリュームも確保できたことから、今後は法人からの大口投資も受け付けるという事もバスツアーの中でお聞きしました。
運用で増やすというよりは純粋に入金で純資産額を増やしていかないといけないタイプのファンドですので、鎌倉投信が持続可能な運用会社になる程度まではできるだけ早く到達して欲しいです。
■ 2013年3月末時点の組入れ銘柄など
■ 概要
過去1ヶ月 7.08%
過去1年 14.78%
過去3年 29.96%
純資産総額 34.66億円
組入銘柄数 41(前月比+1)
株式比率 58.6%
債券比率 2.9%
現金比率 38.5%
セゾン投信が運用資産総額700億円突破と日本版ISA参入を発表 ― 2013年04月06日
4月5日(金)、セゾン投信が運用資産額700億円突破したそうです。
ニュースリリース(セゾン投信)
■ 運用資産総額700億円を突破
セゾン投信の運用資産総額の内訳は旗艦ファンドのセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドが616.76億円、セゾン資産形成の達人ファンドが88.04億円で総額704.80億円となっています。
セゾン投信の素晴らしいところは2007年3月の設定以来73ヶ月連続で資金流入が続いているところです。
私もセゾン資産形成の達人ファンドを毎月積立しています。
相場が活気づいてきたこともあり直近で解約額が増えている点が少し心配ではありますがこれからも創業の理念を忘れず愚直な運用を貫いていって欲しいです。
運用総資産額が700億円となるといよいよ2013年度は単年度黒字も見えてきます。
経営上無理のない範囲でどこかでファンドの信託報酬逓減を実現できると一気に支持率が上がると思います。
■ 日本版ISAへの参入
また、日本版ISAへの参入についても発表されていますが直販系運用会社が個別に日本版ISAをやるのってどうなんでしょうね?セゾン投信の場合はここだけで投資をしているという人も多そうなのでそれなりに効果がありそうですが、どうせやるならもう一歩踏み込んでセゾン投信で他の直販系ファンドの販売も取り扱う事でまとめて日本版ISAに組み込めますというような展開があるといいですね。
例えば、直販投信ポータルサイトがありますが、ユーザとして本当に欲しいのは直販投信の販売ポータルなんです。
直販系運用会社も自分たちと理念を共有できる販売会社だったら外販してもよいという事を言っている会社がいくつか見られます。ネット証券へ販路を拡大した会社もありますが、顧客との接点を持つという意味では顧客リストがもらえないためネット証券で買った人は運用会社とのコミュニケーションという点で差が出てしまっています。
でも、セゾン投信が販社になるなら顧客リストを他の直販系運用会社に渡すことで直販と同じようなコミュニケーションを取ることもできるのではないでしょうか?
ようやく会社として損益分岐点に到達したかどうか?という時になんですが、だからこそお願いできるとしたらセゾン投信かな?と勝手に(そして一方的に)期待してます。
コモンズ投信が日本版ISA参入とマネックス証券での販売を発表 ― 2013年04月06日
コモンズ投信が月次レポートの中で日本版ISAへの参入を発表しています。
運用報告書【コモンズ投信】
■日本版ISAへの参入を発表
これまで資産運用をしてこなかった人が長期運用をするのに向いている制度という事で「現役と次世代の生活者にとっての豊かな社会を導く長期投資」をミッションにしたコモンズ投信としても参入することを決めたそうです。
これまで伊井社長の講演などでも検討はしているけれどもあまり前向きでないというニュアンスを感じていただけにこれは驚きでした。ネット証券への販路拡大は日本版ISA対策だと思っていましたが、コモンズ30ファンドだとどうでしょうね?
確かに積立比率の高いファンドではありますがこれ一本で投資しているかというと疑問符が浮かびます。
未成年口座でもISAに組み込みができればこどもトラスト利用者にニーズもあったと思いますが、未成年は適用範囲外なんですよね。
詳細は6月頃に案内されるという事ですので、利用を検討されるかたは続報をお待ちください。
■マネックス証券での販売開始
そして4月8日(月)からはコモンズ30ファンドがマネックス証券でも販売されるようになります。
コモンズ広場【コモンズ投信】
マネックス証券って新規ファンドのアピールが薄いんですよね・・・。
楽天証券はかなり力を入れて取り扱ってくれていましたがどうなるんでしょう?
ちょうど4月上旬に投資信託ページのリニューアルが計画されているので少しでも目立てればいいなと思います。
そして、ネット証券で取扱があるなら今後の積立をどうしようかって考えることになるんですよね。
マネックス証券は自分もメインで使っているのでどうせならって気持ちもあります。
直販コミュニケーションは維持したいので既存投資分はコモンズ投信に残したまま新規はマネックスでって事も考えてみたいと思います。
■コモンズ30ファンドはもうすぐ純資産額30億円
4月5日時点でコモンズ30ファンドの純資産額は29.98億円。あと200万円で30億円達成です。
純資産額が30億円あると各種ランキングなどでも対象に含まれることになるので目にする機会も増えるかもしれませんね。
今年に入って攻めの姿勢が目立つコモンズ投信の今後に注目しています。
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