東洋経済のCSRランキングに感じる違和感2013年03月26日

今年も東洋経済社がCSRランキングを発表しています。
信頼される会社をデータから見つけるCSRランキングという事ですが2013年版は以下のようなランキングでした。(→CSR総合ランキング 東洋経済オンライン

 1位 トヨタ自動車
 2位 富士フィルムホールディングス
 3位 NTTドコモ
 4位 ソニー
 5位 日産自動車
 6位 富士通
 7位 東芝
 8位 デンソー
 9位 NEC
 10位 富士ゼロックス

確かに大きな会社でそれなりにCSR活動もしている会社ですが、これらの会社のCSRが特に優れているとも感じられません。

違和感の原因はランキングを決めている得点にあります。
総合ポイントは最高600点なのですが、そのうち半分の300点は財務に割り当てられています。
信頼される会社という意味で財務も大事な要素ではありますが半分はいくらなんでも多すぎではないでしょうか?また、この調査では銀行、証券、保険、その他金融は除外されているのにも違和感を感じます。

他にもアンケートによる加点方式であるために、多くの項目(人材活用35項目、環境26項目、企業統治28項目、社会性25項目)に満遍なく取り組んでいる会社が高得点を獲得する仕組みになっていることも大企業が軒並み上位に連なる原因にもなっています。(→ 評価項目については こちら に記載があります)

純粋にCSR評価点だけみるとソニー、東芝、シャープ、NEC、日立製作所といった電機メーカーが軒並み人材活用、環境、企業統治+社会性のいずれも90ポイント以上を獲得というのは調査方法に偏りがあると見ていいのではないでしょうか?

多くの項目に取り組んでいることも評価すべきですが、項目は少なくともやっている内容は素晴らしい会社もあるのでそういった事も勘案されるといいのにと思います。

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